10年後の世界
16 Aug 2015 11:37:59 am
今年は8月になってからテレビなどで「戦争をテーマにした番組」が
特に多い気がします。
それだけ危機感が強いのでしょうね。
あと10年経ったら、確実に戦争経験者は居なくなってゆきます。
今10歳の子供が20歳になり、選挙権が持てるようになった頃、
日本の社会はどうなっているのでしょう?
8月に第二次世界大戦に関する特集をするのは、それだけ普段の生活で戦争に関する
情報に接する機会が少なくなっているからだと思います。
そうするしか後世に伝えてゆく手段が無いからだと思います。
以前、太極拳関係者の年配の方から大陸での戦闘の話を聴いた事が有りました。
中国大陸に派兵されていて、負傷して帰って来た方でした。
(もう亡くなられていますが)
「銃を撃っても撃っても敵が次から次から雪崩の様に押し寄せてくるんだ・・」
テレビ等では良く聴く話です。
でもそのとき私はギョッとしました。
「この人は大陸で実際に人を殺してきたんだ」
ーー目の前の良く知っている人が、銃で人を殺してきたーー
その事実にギョッとしたのでした。
あの時のショック、あの感覚。テレビでの体験談を聞いたときとはぜんぜん違いました。
テレビや本で見て、戦争の残酷さ、悲しみや悲惨さは知っているはずでした。
しかし、どんなに知識を得てもあの感覚は得られない、
体験者が目の前で語る真実との差、感覚の溝は埋められない。
そう強く感じたのでした。
それでも、努力を怠る事無く伝えてゆくしか手段は無いのでしょう。
映像の中の人達が、自分の親だったら、兄弟だったら、家族だったら
そう思って伝えて行くしか無いのでしょうね。
カテゴリー : General Posted By : tai-chi |